通院とうつ病宣告

産業医は薬の処方や診察はできないので、1つ、病院を紹介されました。 当時私は品川に勤務していたので、品川の港南口を出た雑居ビルの4階。 今まで行ったことのあるバーに行くような狭いエレベーターで4階に上がりました。

初めて訪れた「メンタルクリニック」とう病院。いったいどんな病院なのか、 どういった診察をするのか、ちょっと緊張してドアを開けました。まず驚いたのが部屋の狭さ。 受付のカウンター、本棚がおいてあり様々な書籍が展示されていました。 そして3人がけ程の大きさのソファーが1つ。もうひとつ驚いたのが、部屋の匂い。 アロマセラピーって言うんでしょうか、お香が焚かれておりちょっと異様な匂いがしました。 患者は私1人。予約制の病院だからでしょうか。

診察室に通され、大きな机越しに先生と対面にすわり診察が始まりました。 診察と言っても今まで私が行ったことのあるような体を触るような診察ではありません。 まず私の現状を話し、その後色々と質問がありました。そして最終的に「あなたはうつ状態です」と言われました。 「うつ状態?」と聞き返すと、先生いわく、「みんながいきなりうつ病になるわけではないんです。 うつ状態といううつ病予備軍の大きな枠の中の1部分の方々がうつ病という病にかかるんです」と言われました。 そういうことはインターネットでの調査では得られなかったのでちょっと面食らいました。 要するに、まだうつ病ほどひどくはないが、うつ病の予備軍として注意が必要、というものでした。


薬を処方してもらいました。眠れないので睡眠薬、先生は意欲の低下も見られるとのことで、 SSRIの「パキシル」とうい薬が処方されました。この「パキシル」が 後の私の休職期間を壮絶なものとさせたひとつの要因を作り出しました。 あと1種類出たような気がしますが名前は忘れました。

とりあえず1週間分処方され、その病院は薬局も兼ねていて薬もその場でいただくことができました。 帰りの中央線で考えました。「うつ状態」と言われたが今後はどうなっていくんだろうと。 通常通りに勤務することができるようになるのか、妻や息子に迷惑をかけるようなことにはならないのか、などなど。
  

その後何回か通院したと思います。睡眠は睡眠薬を飲むので寝れてはいたと思います。 でもなんというか、「体」は休まっても「心」が休まらない、そんな状態が続いていたと覚えています。 今考えると、これってうつ病の症状そのままですよね。

  

会社に行く電車の中や昼休みのふっとしたひと時に、 そんな精神状態になってしまった原因を必死に考えていたのも覚えています。 仕事の忙しさが原因でうつ病になる方は大勢いることは既にインターネットなどで調べて知っていました。 しかし私の場合、仕事はそれほどきつくはありませんでした。 子供も生まれ幸せな家庭を作っていこうと思っていた矢先の「うつ状態」という医者の宣告。 私にはかなりショックな一言だったことを鮮明に覚えています。

そして第2回目の産業医面談が訪れたのです。

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