2度目の産業医面談

2度目の産業医面談の日が訪れました。2007年3月に入ってからです。 その頃は医者から処方されていた薬の量が少し増えていました。 精神状態は少なくとも良いとは言えない状態だったと思います。

部屋に入って私が状態説明を始めてすぐに、「休んだほうがいいかもしれない」と言われました。 最初何のことか分からず、「有給休暇ですか?」と聞き返してしまいました。 産業医は休職しろと言っていたんです。 六本木のどこかの元IT社長じゃありませんが、想定外のことでまた言葉に詰まってしまいました。

まさか私が会社を長期にわたって休むのか?と全くイメージがわきませんでした。 その時の産業医の言葉で覚えているのが、「私はあなたに休職を『説得』しているんです。」 というもの。おそらく、想定外の事象でポカーンと口を空けているような表情だったのでしょう。


私はその時大きなプロジェクトの中にいて、担当していた事業所がこれからキックオフという一番重要な時期にいたんです。 顧客とのリレーションもかなり築けてきていて、話も具体的になりつつあった時です。 そんな大事な時期に休むわけにはいきません。私は必死に抵抗しました。

しかし産業医は「長い人生の中で少し休むくらいどうってことない」と説得していました。 第一、心に病を抱えた状態では絶対にいい仕事はできないと。心に病ってどういうことだ、と思いました。 私は病人なのか、ただ疲れているだけじゃないのか、少しだけ不眠が続いて疲れがたまっただけで、 眠れるようになればすぐによくなるんじゃないのか、と頭の中に色々と渦巻きました。

私の病気はそんなにひどいのか、会社に来てはいけないほどの状態なのか、 そもそも根本的な原因はなんなのか、かなり産業医に噛み付きました。 しかし産業医はやはりその道のプロです。私の問いにひとつひとつ丁寧に答えてくれました。 会社を休まずに治せるケースもある。しかしそれはもっと症状が軽い場合。 あなたの場合はまとまった休みを取って治療に専念したほうがいいと言われました。 この時の私はまだ自分が「うつ病」という感覚は持ち合わせていません。医者に「うつ状態」と言われて、 「うつ病」の手前で踏ん張っている状態だと思っていたんです。だから会社に通いながらでも薬を飲んでいれば治ると思っていたんです。

しかし産業医の判断は違いました。あとで聞きましたが、産業医の面談は「本人の健康および安全配慮義務」なんだそうです。 復職して産業医面談のときに聞いたことです。会社で働く私の健康保全と安全配慮。まぁ、納得のいくことです。

うつ病での休職なんて、想像もしていなかったものですから、かなり動揺しました。うつ病での休職というよりも、うつ病そのものに疑問を感じていましたから。自分は本当にうつ病なのだろうか?うつ病ってなんだ?どうしてうつ病なんだ?と自問自答したものです。

私は産業医の説得に折れ、休職することを決意しました。

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